B/Lと該非判定書


出荷書類3

基本的な出荷書類の続きです。
残るは、下記2種類

・Bill of Lading(Air Way Bill)
・貨物の該非判定書類


・Bill of Lading (B/L)
日本語では、船荷証券となりますでしょうか。
B/L、BLと言われます。(ビーエル)

輸出入をするにあたって、非常に大切な書類です。

なぜならば、船に品物を積んだ後、この書類がなくては
品物を引き取ることができないからです。

船の場合は、Bill of Lading
飛行機の場合は、Air Way Bill
宅配便では、Way Bill
DHLでは、DHL Way Bill
などと言います。

しかし、B/L以外は、それほど重要ではなく、「送り状」的な意味合いのものになります。
飛行機よりも早くオリジナルの書類を届ける方法があれば、よいのですが、
そうもいかないので、AWBは、それほど重要視されません。

脇道にそれましたね。

さて、このB/Lですが、2種類が使われます。
1) Original B/L
2) Surrendered B/L


1) Origial B/L
その名の通り、オリジナルです。
オリジナルのB/Lがないと、貨物を引き取ることができません。
船よりも早く、書類を客先に届ける必要があります。
DHLなどで送るケースが多いですね。

2) Surrendered B/L
オリジナルの書類は船会社に回収され、「Surrendered」というスタンプを捺されたB/Lが発行されます。
これは、オリジナルがなくても受取ができるように、手続きを簡素化したものになります。

受取る側は、このSurrendered B/Lのコピーがあれば、受取が可能になります。
もちろん、全く関係ない人が受け取ることはできませんよ。

Surrendered B/Lは、FAXでも、メールでも、コピーを準備すればOKです。
もちろん、原本があってもOKですよ。(意味がありませんけどね)

Surrenderedという言葉は、別の表記をされる時もあります。
TELEX RELEASEやACCOMPLISHEDなどがそれに相当します。
同様の意味になります。


輸出側としては、B/Lをどちらにするか、考えた時に、
1)のオリジナルで進めようとすることは非常にマレだと思います。
ほとんどは、Surrenderedで取引されているのではないでしょうか?

ただ、大手エンジニアリングメーカーなどが購入者だったり、
輸入先の国の問題などで、オリジナルを指定されたりすることも多々あります。
B/Lをどちらにするかは、事前に(注文請時)確認しておくべきでしょう。


・該非判定書
さて、非常に厄介な書類に巡り合ってしまいました。

貨物の輸出にあたって、
日本には、貿易管理令という法律が存在します。
そして、輸出者は、全てこの貿易管理令に従って輸出を進めなくてはなりません。

その貿易管理令では、大量破壊兵器の製造・開発に使用される恐れがあるものを制限しています。
最近、主だったもので言えば、ミツトヨの三次元測定器などです。

紹介の仕方としては非常によろしくありませんが、
「不正輸出」というキーワードでググってみれば、色々出てきます。
大手メーカーさんは、結構経験していたりします。(笑)

例えば、2008年5月のご時世で言えば、
北朝鮮やシリア、イラン、イラクなどに高性能な機械やプログラム等を
輸出する場合、この貿易管理令に引っ掛かる可能性がかなり高いでしょう。

貿易管理令は、輸出に対し、物品に規制を設けています。
しかし、それらの規制がどのように履行されるかというと、
輸出する輸出者の判断が第一となっています。

つまり、経済産業省は、
規制の内容は公表し、それに準じた通関を行いますが、
規制品の取り締まりには、責任を負わない、ということです。

輸出者は、輸出時に安全に取引を行うだけではなく、輸出後、5年間は、
輸出を行った物品が大量破壊兵器に悪用されることなどが無いような
安全な取引を行わなければならないのです。

なぜ、5年かというと、規制違反の時効が5年だからです。

無事に税関を通ったからと言って、安心してはいけません。
輸出後、もし、その品物が北朝鮮の核開発施設に送られて、
使用されてしまったとすると、それが不可抗力であったとしても、
輸出者は、その責を問われます。
(規制品だったらね)

ということで、非常に厳しい輸出規制の貿易管理令。
あなたの会社は、理解し、貿易を行っていますか?

と、長々と話が進んでおりますが、
該非判定書というものは、輸出をしようとしている品物が、
貿易管理令の規制に該当しますよ/該当しませんよ、
(該当/非該当)という判定を行った結果が、この該非判定書になります。

該非判定書は、基本的にその製造メーカーが発行するべきものです。

しかし、メーカーさんによっては、海外への販売はサポート外としている場合など、
該非判定書を発行してくれないことも、多々あります。

そうなった場合、どうするのか?

輸出者が判断し、判定書を作成する必要があるでしょう。

というか、メーカーの該非判定書があろうがなかろうが、
貿易の責任は、全て輸出者が負うことになります。
つまり、メーカーの該非判定を鵜呑みにせず、
貿易を行う輸出者が責任を持って輸出を行いなさい、という感じです。


ちなみに、近年では、該当/非該当のみでなく、
キャッチ・オール規制、というものがあります。

以下、経済産業省のHPより

「大量破壊兵器等」とは、核兵器、化学兵器、生物兵器やこれらの運搬手段のことで、その「開発等」とは、その開発、製造、使用や貯蔵のことを指します。
 キャッチオール規制では、食料品や木材などを除き全ての貨物や技術が対象となりますが、その貨物や技術の需要者や用途からみて大量破壊兵器等の開発等に用いられる懸念がない場合には許可を得る必要はありません。また、「ホワイト国」26ヵ国向けの場合にも許可を得る必要はありません。なお、経済産業省が輸出者に対して「許可申請が必要である」という通知をする場合(インフォーム)があり、インフォームを受けた輸出を行おうとする場合には、必ず事前に許可を得ておくことが必要です。

以上

食料品や木材などを除く全ての貨物に対し、規制を行うものです。
まぁ、基本的には引っ掛かりませんが、気をつけろよ!という感じの意味をもつものです。

この場合、貨物以上に、取引先に対し、神経質なくらいに、疑い、調査をする必要があるでしょう。
確認・調査の方法は、以下の方法などがお勧めです。

・相手先の国チェック
 ホワイト国なら、問題なし
ホワイト国:アイルランド、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イタリア、英国、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、大韓民国、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ルクセンブルク

・外国ユーザーリストでの確認
 経済産業省が発表している外国ユーザーリストに、その名がないかどうかの確認。
 外国ユーザーリスト.PDF
 似たような名前の場合なども要注意。
 過去にリストに挙げられていて、リストから外れる場合もありますが、流動的なので、そのような企業に対しても、注意は必要だと思います。

・審査表での確認
 取引担当者(やり取りとしている人)が、審査表を元に、状況を確認する必要があると思います。
 審査表.PDF
 まぁ、念のため、という感じですね。

・本当に自分の貨物は大丈夫?の確認
 次の40品目リストを元に、貨物が大量破壊兵器に使用される恐れが本当にないのか?を確認しましょう。
 恐れの強い貨物リスト.PDF

・経済産業省へ相談
 最初に相談に行きたいところですが、
 何もせずに相談に行くと、こっぴどく叱られます。
 何にもしないで、相談しにきたの?ヤル気あるの?という感じです。
 キャッチオール規制について

キャッチオール規制は、非常にややこしいものです。
ただ、皆さんが、自分には関係ないよ、と言っていると、痛い目にあいますよ。
的な規制だと思います。皆さん、ご注意を。

という感じで、輸出規制に対するコンプライアンスを順守することをお勧めします。

コンプライアンス等、もっとよく知りたい、という方は、経済産業省のHPもしくは、
経済産業省に直接相談に行ってみてはいかがでしょうか。



ふう。お疲れ様でした。


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